芸術の山

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【客観主義と主観主義】

 特定の美術理論や美学などによって準備された客観的基準によって個々の対象を判断したり、社会学や心理学といったより相対性をもった科学的基準によって対象を判断するのが、客観主義批評。観る者自身を作品を受けとめる器とし、そこに発生した印象によって判断を下すのが主観主義批評。単純化すれば、作品(と作者)を強調する客観主義、批評家自身の思考を強調する主観主義ということになる。
 両者は強調の置場によって対立的な立場をとっているように見える。実際、主観主義の批評とほぼ同義に用いられる「印象批評」は、客観主義に対してほぼ蔑称として語られることが多い。
 印象を生み出すレンジの広さと深さ、感受性と精度を条件として、個人の印象もまた「基準」には違いないとしても、これは基準の信頼性に端を発する見方である。ただし、相対的と信じられる基準への盲進的な追随にも歪みが生じる。相対主義=客観主義が実際には主観を完全に放逐しえないことが問題なのではない。真の問題は、そのことに無自覚であったり、主観を放逐しえたと純朴に信ずることである。主観に対する最大の批判はもっとも主観的な領域からしか生じ得ないというパラドックスに、わたしたちはつねに付きまとわれている。
 この傍らで、わたしたちは今まさに、主客の対立を通過して生まれた全面的批判――たとえば日本における「美術」という概念の見直し――に直面している。美術批評がそもそも「見える」対象を「読める」対象にする行為であったことを放棄してしまうなら、その時、作品と批評との断絶は今度こそ決定的なものとなるだろう(→【批評の自律性2】)。
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